Plug Power($PLUG)の会社概要
PLUG Powerの水素燃料電池は、ウォルマートやアマゾンなどの物流倉庫にあるフォークリフトに使われていて、将来的に長距離トラックなどに使用していこうという大規模なプロジェクトを進めています。United HydrogenとGiner ELXという会社を買収し、水素燃料電池に関わるすべてのサプライチェーンをすべて自社で行う体制が整いました。最近では、韓国のSKグループ、ルノーなどの大手と合弁会社を設立し、未来の水素経済の中心的企業として、注目されています。
Plug Power($PLUG)の決算内容
決算サマリー
売上推移
売上がマイナス$316M、最初目を疑いましたが、ワラント(新株予約権)の権利確定が起因しているとようです。もう少し詳しく見てみると、2017年にAmazonに対して、Plug powerの株式を約$13で購入できる権利を発行したようです。2017年にプラグパワーの経営が厳しい状況の中で、売上を維持するための対価として、製品の販売に対して、リベートの位置づけでワラントを発行したのだと思います。今回プラグパワーの株価が急騰していることを受けてAmazonが権利を確定させたのでしょう。実際の株価との差額がコストとして、売上から差し引かれたのだと推測しました。(色々調べましたが、売上から差し引く経理的な処理については、正確には理解できませんでした。)
最終的には、ワラントは権利確定させたので、来期以降は通常通りの売上計上でより理解が簡単になるだろうとコメントしています。
したがって、今回の決算におけるトップラインの売上、利益の数字だけでは無く、プラグパワーの重要なKPIである、Gross Billingなどを見ながら、分析していく必要がありそうです。
売上成長率(対前年同期比、対前期比)
CEOコメント
プラグパワーの年末の決算カンファレンスコールに参加してくれてありがとう。2020年は、誰もが知っているように、非常に困難な年であったが、プラグパワーにとっては非常に幸運な年だった。
私達は、世界が化石燃料から脱却し、グリーン水素を受け入れることを実感してきた。専門家によると、2050年までに世界のエネルギーの18%から23%を水素が占めると予測されており、現在急速に普及が進んでいる。私たちプラグパワーは、この時を待って何十年にもわたって技術セットを構築してきた。これまでの活動は、技術的なことの確立よりも、より燃料電池の商業市場の構築に力を入れてきた。
私たちのターンキーソリューションは、燃料ステーションと燃料電池を構築して、水素を販売し、アフターマーケットサービスを提供することを含む上流から下流のエンドツーエンドのソリューションを提供してきたことで、今の立ち位置がある。
アマゾンやウォルマートとの関係は、当社の製品を改善するための洞察力を与えてくれただけでなく、なにが、当社のポートフォリオの中で不足しているか手掛かりを特定するのにも役立っている。
大企業のSustainability(サステイナビリティ:持続可能性)の目標は現実のものであり、市場の拡大にはグリーン水素の必要性があると考えた。グリーン水素もまた、再生可能エネルギーのコスト低下と密接な関係によって、ここ数年で実用化されてきた。
この洞察は、2020年に3つの決断を下す原動力となった。1つは、電気を水素に変換する電解槽技術のリーディングカンパニーであるGiner ELX社を買収したこと、2つ目は、民間企業として初めて大規模な液体水素プラントを建設したUnited Hydrogenを買収した。そして最後に、2025年までに1日500トン、2028年までに全世界で1日1,000トンの能力を達成する、米国初の全国グリーン水素ネットワークの構築をコミットした。
そのうちのいくつかを挙げてみよう。BrookfieldとApexは、グリーン水素を生成するための低コストの再生可能電力を提供するために、プラグパワーと提携した。この提携によって、2022年末までに、プラグパワーが米国で利用できるグリーン水素は1日あたり70トンから100トン以上になるだろう。
世界的な大手自動車メーカーであるルノーは、小型商用車市場にフルターンキーソリューションを提供するプラグパワーの能力を評価した。彼らは、これらのEVの経験から、車両以上のものを提供する必要があると認識していた。車両と給油所の販売を行う合弁会社は、Q2末かQ3初めまでに正式に設立される予定だ。
韓国第2位のコングロマリットであるSKは、水素産業で完全なソリューションを提供できるのはプラグパワーだけだと認識していた。大型製品から水素プラント、電解槽、その他アプリケーションまですべてを構築する。韓国には第2のギガファクトリーを建設する予定だ。この合弁会社のタイムラインは加速しており、Q3半ばには正式にクローズする予定だ。また、ご覧になった方もいるかもしれないが、SKは昨夜、Plug Powerへの16億ドルの投資を最終決定した。
Plug Power and SK Group Complete $1.6B Capital Investment to Build Hydrogen Economy in Asian Markets
Companies had a virtual deal closing ceremony completing the $1.6 billion capital investment to partner in accelerating hydrogen as an alternative energy source in Asian markets. pic.twitter.com/jRUYauQw0h
— Plug Power Inc. (@PlugPowerInc) February 25, 2021
そして、もう一つのステップとして、プラグパワーはスペイン第2位の再生可能電力会社Accionaとの契約を発表した。この合弁会社は、イベリア半島に100トンのグリーン水素発電設備を建設する計画です。2021年にはさらに多くの提携を発表する予定だ。
2020年にはGross Billing(総請求額:Plug PowerのKPI)が42%増加し、3.37億ドルを達成した。私たちは今、成長に必要な現金を除いては、すべて自社の事業からキャッシュを生み出している。2021年には、Gross Billingが4.75億ドルを超え、すでに93%以上は計画に組み込まれている。そして、10%代後半の年間粗利率を達成すること。そして2022年には、7.5億ドルのGross Billingを達成に