【20/12月期】 テスラ($TSLA)決算発表。イーロンマスクCEOコメント、質疑応答まとめ

Tesla($TSLA)の決算内容

決算サマリー

EPS:$0.8(予想:$1.04)✖
売上高:$10.74B(予想:$10.38B)◎

テスラの決算は、売上はアナリスト予想を超えましたが、EPSは予想を下回りました。最終的に決算後の時間外取引で、テスラの株価は7%下落しました。

売上推移

売上成長率(対前年同期比、対前期比)

売上原価、販管費、研究開発費の推移

粗利率推移

営業利益率推移

セグメント別売上比較

納車台数推移

キャッシュフロー推移

EPS(一株当たり利益)推移

最新バランスシート

テキサスギガファクトリーの写真(左:3か月前、右:現在)

イーロンマスクCEOコメント

2020年は、様々な面で私たちにとって非常に意義のある年だった。困難な環境にもかかわらず、50万台の車を生産して納車するという重要なマイルストーンに到達した。

改めて、テスラの従業員の素晴らしい努力に感謝したいと思う。昨年は、これまでのテスラの歴史において累計で生産した車と、ほぼ同じ数の車を納車した。パンデミックが起こった非常に厳しい年であったにもかかわらず、本当に信じられないほどの成長率となった。テスラの素晴らしい従業員のハードワークに脱帽している。

そして通期では、新工場の建設やその他の支出に30億ドル以上を費やした一方で、約28億ドルのフリーキャッシュフローを達成した。純利益と記録的なキャッシュフローに加えて、業界をリードするGAAPベースの営業利益率を達成した。

◆生産能力の拡大についても、継続して生産能力を向上し続けている。Fremontからモデルの生産をスタートし、今現在ではほぼフル稼働生産に達している。上海ではモデル 3 を週 5,000 台以上の持続的な生産体制に引き上げ、急速な成長を続けている。また、モデルYのシングルピース鋳造を開始し、量産体制に移行することができた。歴史上初めて、リアサードの骨格の鋳造において、最大級で且つ最新鋭の鋳造機で製造している。

◆工場の建設について
我々は中国にモデルYの工場をたった一年でゼロから完成までこじつけた。また、Giga BerlinとGiga Texasも建設しており、今年後半には生産を開始する予定だ。そして最後に、私達はベイエリアに電池セル工場を建設した。→これは、試験的な工場であるにもかかわらず、その生産能力は十分で、おそらく地球上の電池セル工場のトップ10に入るだろう。

◆モデルSの性能向上
モデルSについてはまた後でお話しするが、前のバージョンよりも大幅に改善されている。モデルSは、時速0マイルから60マイルまで2秒以下で走行できる初の市販車になる。これは2秒未満で0から60マイルを出すことができる贅沢なスペックで、3列目のシートで最大7人を座らせることができるようになる。この車を数週間で提供できることに興奮している。その他のモデルSの変更点の詳細については、おそらく今週後半か来週になると思う。本当に多くの点で優れているので、現在世界で入手可能などの価格帯の車の中でもおそらく最高の車だと思っている。

◆Full Self Driving(完全自動運転)について
完全自動運転において、大規模な進化を遂げた。私たちのパブリック・ベータのビデオを 見ることをお勧めする。ベータ版のFSDソフトウェアのリリースが成功するごとに、急速に改善されている。私は最新のものを運転しているが、一度も行ったことのない場所へも、運転手が運転に関与することなくたどり着くことができる。今年中に、人間が運転するよりも高い信頼性をもって、完全自動運転が今年中に実現できると確信している。これは非常に大きな成果となるだろう。

どのようにこの価値を正当化すれば良いだろうか?テスラが仮に完全な自動運転車を作り、ロボタクシーが実現できた場合、その車の利用率は、5倍にはなるだろう。平均すると車一台当たり、週平均12時間利用される、それが5倍の60時間へと到達することになる。仮に二倍の生産性向上であったとしても、その車は二倍の価値があり、会社の売上においても2倍のリターンを享受できるようになる。

テスラはいまだに高成長モードで、この会社のバリュエーションを正当化するには、ただ車を作っているだけの会社と、完全自動運転車だけを作っている会社に対して、評価するアプローチが違うだろう。少なくとも何人かの投資家はそのアプローチをとっていると思う。

結論としては、2020年はテスラにとっても売上の面でも転換点だったが、これは始まりに過ぎないと考えている。

2021年はさらにエキサイティングなものになる。素晴らしい新製品が出てくるし、ベルリンとテキサスにギガファクトリーがオープンすれば、供給や物流の観点で大きな改善となる。ベルリンはヨーロッパへの供給、テキサスはアメリカの東半分の供給をカバーしてくれるだろう。

それを実現できることを楽しみにしている。

CFOのQ1についてのコメント

2021Q1は上海での Model Y の早期立ち上げの恩恵を受けて、数量は増加するが、Model S や X は新設計の製品に移行したため、生産台数が少なくなる。また、世界的な半導体不足や港湾のキャパシティの問題もあり、一時的には影響が出るかもしれないが、何とかマネージしようとしている。引き続き、スーパーチャージなどへの投資を積極的に行いながら、コスト削減を推進していきたいと考えている。

世界的な需要が生産を上回る状況が続いているので、長期的な視点に立ち、できる限り迅速に対応していきたい。

主な質疑応答

アナリスト
「テスラがソーラーの市場シェアリーダーになるのを阻んでいるものは何だろうか?」

イーロンマスクCEO
「ソーラーは今現在驚異的なスピードで成長を見せている。今期も最高の売上を達成している。残念ながら、モデル3の生産立ち上げに会社全体のリソースを割かなければならない時があった。今後はソーラーにも力を入れていくし、今後も急速に成長していくだろう。テスラがソーラーのマーケットリーダーになる日もそう遠くないと思っている。」

アナリスト
「なぜテスラが2021年にレベル5の自動運転を達成すると確信しているのだろうか?」

イーロンマスクCEO
「技術的なロードマップと、ベータ版の実績をベースにして、達成できることに自信を持っている。ある場所からある場所へ、複雑な交差点の連続において車を走らせることは驚くことではない。今は、できるだけレアケースに対して信頼性を向上させて、事故に対して99.9999%の信頼性を得られるかに注力している。また、地球上で運転され

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OKU

OKU

米国グロース株に投資されているブロガーさん。各決算を詳しくブログに書いてくださっています。

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